秋から冬にかけて、軒先で干し柿を作っているお家を目にしますね。生で食べるより味も甘さも凝縮されていて、自然の甘さには驚かされます。
さて、この干し柿、味が濃いだけではなく、栄養的にとても優れています。
いったい何が凄いのか、また、便秘解消にも効くということなので実際どうなのかを調べてみました。
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干し柿の栄養について
干し柿に含まれる栄養成分は沢山あります。
その中でも多く含んでいるのが、食物繊維、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどミネラル成分やβカロテンです。
食物繊維に関しては、100gあたり14.0g含まれています。生の甘柿だと1.6gなので随分と多いですね。
(ちなみに、生の渋柿だと2.8gです。 五訂日本食品標準成分表による)
また、オレンジ色のあの色はβカロテンの色で、干すことで濃縮されて多くなります。(生の渋柿300μg→干し柿1400μg)しかしながら、ビタミンCに関しては、干すことで含有量は減ってしまいます。
干し柿のすごい効能とは?
栄養成分を見ると、干すことでビタミンC以外は含有量が増えていることが分かりましたね。
効能としては、高血圧、脳卒中の予防、二日酔い、むくみなどに効果があると一般的には言われています。
主にカリウムがその成分です。
また、βカロテンはビタミンAになるものとして、皮膚や粘膜を健康に保ったり、風邪予防などに役立つとされています。
そして、忘れてはいけないのが、最近ではたんぱく質・炭水化物・脂質・ビタミン類・無機質に続いて第六の栄養素として評価されている“食物繊維”です。
先ほど少しお話ししましたが、この食物繊維には水溶性と不溶性とがあります。
干し柿には100gあたり、水溶性食物繊維が1.3g、水に溶けにくい不溶性食物繊維が13gと多く含んでいます。
また、水溶性食物繊維の一つでもあるペクチンは、整腸作用やコレステロール低下作用などがあります。
一方、不溶性は便の“かさ”を大きくする働きがあるため、どちらも腸内環境を良くし、便秘予防には効果があるそうですよ。
便秘解消には1日何個?注意点は?
では、便秘解消には一日何個食べるのがよいでしょうか?栄養が豊富で便秘解消にもいい干し柿ですが、注意点もあります。
干し柿はカロリーが100gあたり276kcalもあります。
これは、ご飯が100gあたり168kcal(日本食品標準成分表による)なので、比べるとかなりの高カロリーですね。
また、干し柿にはタンニンも多く含まれています、このタンニンの作用により鉄の吸収が妨げられてしまいます。
便秘に効くと言われていても、やはり食べ過ぎはよくないようです。
季節の食べ物は元々体によいと言われていますがあまり便秘解消だけを目的とせず、大きさにばらつきはありますが、1~2個位までにしておいたほうがよいでしょう。
少しずつ食べて様子を見てほどほどにお召し上がりください。
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